野草だより
142号
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シリーズ:近藤堯が心の国産をさがす
こめられた命を無駄にしないために−−

野草酵素の開発者、近藤堯が、ほんとうの食の安心安全を追いもとめ、日本全国をたずね歩くシリーズ特集、「近藤堯が心の国産をさがす」。今回の舞台は本州最北端・青森県。厳しい寒風ふきおろす津軽富士・岩木山のふもとにそれはあった。野草酵素の原料のひとつ、「ヤマイモ」である。ネバネバ成分が有名な健康食材だが、その安全性を疑う人は、ほとんどいない。



国産はほんとうに安心。そう言いきれる?

ヤマイモ収穫風景。ショベルカーでイモの横側を掘り、人の手で収穫。根っこが強すぎて地上から掘りだせないのも、ヤマイモの強さゆえ



ふたり真剣なまなざしで収穫されたヤマイモのチェックをおこなう



ここがヤマイモの乾燥場。下から蒸気をあててじっくりと乾燥させていく。重労働で儲けは少ないけど、地元のため、人の健康のため頑張るよ、と三橋さん



過剰な農薬使用、原料・産地偽装……。食の安心安全が叫ばれつづける昨今、外国産は不安、国産は安心安全、そう思いこんではいないだろうか。

日本の土壌の豊かさゆえ、ジャガイモ、サツマイモをはじめとした「イモ類」は、国内で流通しているもののうち、8割が国産である。この数字は、通常に購入できるイモはほとんど国産だということを示している。そんななか、ヤマイモをスライス、乾燥させた「乾燥ヤマイモ」が今回の主役。おもに、菓子パン、そば、お好み焼きなどの生地をモチモチにさせるため練りこまれている。だが、生のヤマイモを乾燥させる際、ある指定添加物を用いるのだという。

それは、硫黄を熱したときに発生する二酸化硫黄(別名・亜硫酸ガス)。このガスと熱でヤマイモを乾燥させ、素材そのものの白さを、化学的に保存する。

もちろん、国の定めた基準値はクリアしているはず。しかし、直接からだに入れて、ほんとうに大丈夫なのだろうか。

というのも、日本4大公害病で有名な四日市ぜんそく。原因はなんと二酸化硫黄の大量排出によるものなのだ。また、かの足尾銅山鉱毒事件も同様の汚染による。さらには、19世紀半ばのクリミア戦争でイギリス軍が化学兵器として使用したとされるほど、人体に悪影響をおよぼすガスなのだ。

大量に吸いこめば命の危険があるのはもちろん、いくら使用基準値内とはいえ、この事実を知ると、どうしても不安感がのこってしまう。



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黒ずんだヤマイモなんて、だれが買うの?

ヤマイモの煮付け、天ぷら、とろろかけご飯……。地元青森では「腹がハレツするほど食べてしまう」といわれている



この粘りがムチンという健康成分。酵素たっぷりが見てとれる



さて、このヤマイモという原料、とうぜん無添加のものが野草酵素に使われているのだが、今回近藤会長がある重要人物に再会するという情報を得、同行した。

日本第1位のヤマイモ生産量を誇る青森県・西津軽郡でヤマイモ加工業を営む三橋さんご夫婦は、以前、ヤマイモを二酸化硫黄でいぶし、漂白、乾燥をおこなっていた。見ためはキレイだが、栄養価は落ち、代わりに添加物をたっぷり吸収したヤマイモができあがる。

「もちろん、悪いガスをあびせていて、後ろめたさはあった。けどやるしかなかったんだ。自分らが生きるために。でもね、長年この仕事をつづけていたら、自分のノドや目、鼻がおかしくなってしまって……」

たとえ防護をしていたとしても、公害の原因や兵器にもなったガスを長年そばで吸いつづけていたのだから、からだに異変がおこっても不思議ではない。

「乾燥するためには、どうしてもこの漂白作業が不可欠だった。なぜなら白くキレイでないと売れないから。ガスなしで乾燥させた、黒ずんだヤマイモなんて誰が買うの?」

そう、見ためがキレイなものを欲しがる、われわれ消費者の責任もある。そして、ゆっくりと会長が口を開く。

「ヤマイモは非常に酸化がはやい。切ったりんごやナスの断面がすぐ黒ずむのと同じ。こうなると、本来もつ酵素をはじめとした栄養価がガクッと落ちこむ。だからといって二酸化硫黄で漂白しても、見ため以外は何もよくない」



何トンも無駄にした。もうダメかと思った

やはり自分の舌での原料チェックはぜったい欠かさない



「ご存じのかたも多いですが、ヤマイモにはアミラーゼやジアスターゼなどの消化酵素が豊富に含まれ、ネバネバ成分『ムチン』の有用性もよく知られています。滋養強壮のイメージも強いでしょう。これはまさに酵素のかたまり、健康食材です。しかし、漂白なんてしようものなら……」(近藤会長)

では、生のまま野草酵素に入れればいいではないか、という疑問がでてくる。

「酸化がはやい食材ですから、輸送中にわたしの求める滋養は失われてしまうのです。収穫後、たった数日でもいけない」 だからこそ、乾燥が必要なのか。栄養価をギュッと凝縮させる、野草酵素の野草と同じだ。

「しかし、添加物まみれのヤマイモなど使いたくない。だからこそ、わたしはガスを使わない乾燥ヤマイモを日本全国さがし求めた。そこで運よく三橋さんに出会えた」

添加物をいっさい使わない乾燥法、これをはじめて考えたのが三橋さんだったらしい。

「塩水、ミョウバン、米ぬか……。自然の力を借りてなんとか酸化させずに乾燥できないものかと、いろいろ試行錯誤しました。数年かけて、何トンもヤマイモを無駄にしましたね。本来なら売れるはずのヤマイモを全部実験に使っちゃうもんだから、収入がなくなった。女房には大変迷惑をかけてしまい、正直もうダメかと思いました」



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無添加で乾燥させるには、ただ、○○するだけ

これが乾燥ヤマイモ。養分をギュッと凝縮させると、なんと10分の1の量になってしまう。まさに夫婦の結晶



葛藤しながらも、無添加で加工をおこなうというのは、たいへんな決心だったのだろう。

「地元のヤマイモを愛し、誇りをもっていたからこそできたのかな。あと、自分が乾燥させたヤマイモで、人様の健康に悪い影響を与えてしまったらどうする? 申しわけがたたないではすまされない、と自分の不調がきっかけで気づかされましたから。罪ほろぼしですよ。で、苦心の末にできあがったのがこれです」

満面の笑みで完成した乾燥ヤマイモをみせてくれた。会長も満足そうにそれを見つめ、クッキーを食べるかのようにかじりつく。

「うん、しっかり乾燥されています。これなら酸化も進まない。しかもなかの滋養は封じこめたままに。さすがです」

さあ、気になるのはどうやって乾燥させたのか、というところ。

「それはね、何も使わないこと(笑)。時間をかけてじっくりと温めてあげて、しっかり水分を飛ばす。ただそれだけ。でも中に火がとおってもダメ。会長の求める酵素? そういう栄養価がなくなっちゃうから」

「三橋さんは簡単そうに言ってるけど、難しいんですよ。24時間以上火の前でじっとにらみ合い、ある程度火がとおれば、木製の重たい乾燥台をひとつひとつひっくり返しつづけなければいけない。機械ではぜったいにできない職人の手技なのです」



捨て身で向き合った。だから分かりあえる

収穫を手伝う地元のお母さんたちと。ヤマイモの出来に会長も笑顔



ただ熟練の手仕事のみでできあがる無添加の乾燥ヤマイモ。なるほど、人の手と目だけを信じて、機械を使用しない野草酵素の製法と同じだ。

「三橋さんは生活をかけて捨て身で実行された。そこにとても共感し、すぐ会いにいった。やっぱり思ったとおりの人だった」

信念をまげずに、酵素に人生を捧げたために、さまざまなことを犠牲にしてきた近藤会長。だからこそ、三橋さんの気持ち、想いがよくわかる。

「三橋さんご夫婦が身をけずって乾燥させた、このヤマイモ。たっぷりの滋養とともに、おふたりの強い願いがこめられています。その命のバトンを受けとり、野草酵素にいれた。それを全国に届けたい。からだのそうじをしてもらいたいのに、不安な成分を少しでも混ぜることは許されない」

熱を帯びる会長はつづける。

「このような添加物は氷山の一角。時代が生んだ悲劇の産物、ただそれだけのこと。しかし消費者の認識、意識さえ高まればこれは淘汰されます。だからわたしは野草酵素をとおして、この真実を全国の人に伝えつづけ、何が正しくて、何を選ぶべきか、ということも考えていただきたいのです」

そして、万人にからだのそうじを継続してもらう。それを一助するためには、どんな努力も惜しまない−−。80歳をむかえた今もなお、近藤堯の目は輝きつづけていた。



妙高通信 第80回
『野草酵素』のふるさと、妙高高原からのメッセージ。開発者・近藤堯氏が綴る好評連載。

妙高高原に生きる有用菌

人の背丈以上になるヨモギ
妙高野草の成長力に秘密

乾燥させた野草を煎じてのむ。かつて妙高ではどこの家庭でも見られる習慣だった

この原稿を書いている2月のはじめ、妙高高原はまだ雪の日が続いています。おろしても、どかしても容赦なくつもる雪。やっかいなものです。

しかし冬、豪雪であればあるほど、わたしはうれしい。雪がつもることによって、含まれるミネラル分が地中にじんわり浸透していく。雨では地表面を流れていってしまいます。初春までの長きにわたって積雪がとどまる妙高高原の大地には、栄養分がそれだけたくわえられているのです。

しかも、古代より噴火をくり返してきた土地がら、ミネラルいっぱいの火山灰土でおおわれた、肥沃な黒土がひろがっています。

春から夏、そこで成長する野草たちにとって、これほどの好条件はありません。

たとえば、妙高高原では、おとなの背丈以上にのびるヨモギがいたるところに群生しています。ここで生まれ育ったわたしは、その大きさがあたりまえと思っていました。しかし、これほどまでに成長力があるヨモギはめずらしいと、後々になって気づいたのです。

ほかにも妙高と似た土地はあるが、いったい何が違うのでしょう?全国をまわり調べることで、あるひとつのことがわかりました。



「妙高のお山には不思議な有り難えちからがあるからな」

土壌にひそむ有用菌の多彩さが、妙高高原のそれは群を抜いていたのです。

夏は30度以上にものぼり、冬は一転してマイナスを記録する雪国の気温。こういった気候風土がすくなからず関係しているのではないか、とも考えられます。

戦後まもなく、わたしは土壌の有用菌を駆逐してしまうおそれのある農薬使用のあおりから逃れるため、山奥である妙高高原を研究拠点として選びました。もちろん、慣れ親しんだ地元、という理由もあります。そして、日本全国の土地を調べるにいたり、ここでよかったのだと、さらに自信を深めました。

数十年前、研究当初の野草酵素には「野草」がはいっていませんでした。野菜を中心につくられていた酵素原液に、ある研究者のアドバイスをもとに妙高でとった野草をいれてみると…かつてないほどにいきおいのよい発酵を見せるではありませんか。当時のわたしはその激しさに野性的な力強さを感じたほどです。

この結果は、妙高高原に生きる野草とそこに棲む有用菌のおかげとしか考えられません。

「妙高のお山には不思議な有り難ぇちからがあるからな」…幼いころの祖母の口ぐせがよみがえりました。そう、先人たちは妙高の野草の不思議なちからを、経験的に知っていたのです。わたしはただそれを、発酵という方法で証明してみせたにすぎないのです。


教えて! 荒木先生
ドッサリ生活の伝道師・荒木先生がおなかのこと、ドッサリのことをやさしく解説。

溜まったまま放っておくと、いったいどうなるの?

うまれたての赤ちゃんは食事よりも排泄が先、というのはごぞんじでしょうか?
お母さんのおなかのなかにいるあいだに、赤ちゃんの腸に溜まった不要物のことを胎便といいます。この胎便をしっかり出さずにいると腸内で吸収されてしまい、大事にいたる場合があります。そのため赤ちゃんは胎便を出した後に食事、つまり母乳を飲みます。
溜めたままでは危険ということを本能的に知っているのです。これは大人も同じですが、うまく出せずに溜めこんでいる人が多いのが現状です。



では溜まったままだと、どうなるのでしょう。
お正月やゴールデンウィークの高速道路を思い浮かべてください。くるまの長い列。ちっともすすまず、ガスは充満、クラクションはブーブー、みんなイライラ……。
溜めこんだおなかのなかに、とても似ています。行き場をうしなった食べ物は腐敗し、毒素が発生。それが栄養といっしょに吸収され、肌の不調や気分のイライラ、だるさ、重さなどをまねくのです。
毎日をスムーズに過ごすには、なによりもまず「出してから入れる」こと。このあたり前のことができていないと、いつか最悪の事態に発展することもあるのです。



どうすれば毎日しっかりと出せるのか?
これはとても簡単。ドッサリの味方、「食物繊維」をたくさんとればいいのです。しかし現代の食生活では昔にくらべて食物繊維をとる量が激減し、日本人のほとんどが摂取目標量を大きく下回っています。
食物繊維を多くふくむといわれる野菜や豆類を食べようにも、量には限界があります。
手軽に良質の食物繊維がとれるものはないか? われわれ研究者の長年の課題を見事に解決してくれたのが、みなさんごぞんじのクマザサ青汁でした。



クマザサの食物繊維量はさつまいもの約28倍と驚異的で、しかも良質。手軽に食物繊維をとるのにこれ以上のものはありません。「これで日本のおなかは変わる」と、研究者たちは胸をなでおろしました。
ズッシリ溜めこんでしまっている、そこの奥様。
春は新しいことをはじめるのに、最適な季節です。いまこそ一日一杯のクマザサ青汁習慣をつけ、毎日しっかりと食物繊維をとりましょう。そして春の青空よりも晴れ晴れした笑顔で、スムーズな毎日を送りましょう!


野草酵素農法 友の会

人も植物も発酵が好きなワケ

野草酵素農法を実践する須藤映二さん。「いいものになりそう」とニッコリ

昨年も大好評で完売した野草酵素で育ったお米、酵素米。千葉県我孫子市で野草酵素農法を実践する須藤さんが、去年よりさらにおいしいお米をつくるため、肥料づくりをしている、との情報をキャッチ。さっそく田んぼへ訪れたところ、この肥料、実はスゴいものだと分かったのです。




パワーショベルで肥料の山を豪快に掘る。発酵熱で蒸気が舞い上がる



しっかり発酵しているため、イヤなにおいもなくフカフカ!



「もう完熟に近づいているよ! これは酵素米の米ぬか、もみがらからできた肥料なんだ」

おー循環農業ですね! どうやってつくっているんですか?

「乗馬場にもみがらとぬかを持っていって、馬に踏ませたり、エサに混ぜてもらったり。馬フンも混じっているけど、フワフワでサラサラなんだから」

あ、ほんとうにサラサラでにおいもない。おなかでしっかり消化・分解されたものがにおわないのといっしょ。これは完熟発酵させているからですね。

「そのとおり。おなかで発酵(消化)ができていないと栄養と不要なものが分かれずに、そこでつまる。結果においがきつくなったり、便秘になったりする。植物も同じ。きちんと肥料が発酵・分解されていないと、養分が作物に吸収されずに逆効果になってしまうんだ。だからこそ、肥料はしっかり発酵させてあげないといけないし、ここがいちばん難しい。何度も失敗してダメにしたもんだよ(笑)。」

では、どのような工夫が?

「秘密は、近藤会長自慢の有用菌。これでしっかり発酵させて温度を上げる。きちんと分解されれば、完熟肥料のできあがり。酵素米の米ぬか、もみも入ってさらに栄養価アップだよ!」

なるほど。野草酵素は、近藤会長こだわりの有用菌で、しっかり発酵されているから、人にも植物にもいいというワケなんですね。

「そういうこと! せっかくいいものを集めても、じゅうぶん発酵させなければそれは台なしになる。野草酵素も肥料づくりも手間はとてもかかるけど、かけた分だけいい結果になる。おいしいお米を楽しみに待っている人がいるからね、がんばらないと!」

はい! 完熟肥料で栄養たっぷりに育ったおいしい酵素米、今年も期待していますね!