女性は男性よりも有用菌を持っているので、漬物をつくるとよりおいしいものができるということを聞きました。ほんとうですか?
(埼玉県・女性・75歳)
女性は乳酸菌に代表される元気な有用菌を生まれつき持っているので、女性が手がけると発酵は活発になります。つまり、漬物をはじめとする発酵食品がさらにおいしくできあがるのです。じつは野草酵素の製造現場でも、野菜や野草、くだものの仕込みなどの重要な作業は、ほぼ女性がおこなっています。
なぜ男性よりも有用菌を持っているのかというとこんな説があります。女性は子どもを宿す。だから悪い病気などの外敵から赤ん坊を守るための菌が不可欠。そう考えると男性の有用菌がすくないのも納得です。
現在、漬物を自宅でつくる家庭は減ってしまいましたが、それは昔からお母さんの仕事でした。台所の仕事は女性がやるもの、という時代ではないと思いますが、発酵食品のことに限って言えば理にかなったことなのです。
妙高市はかんずりや日本酒といった発酵食品の産地として有名ですが、発酵食品づくりに向いた環境でもそろっているのでしょうか?
(長野県・男性・68歳)
妙高市に発酵文化が根づいている理由は、その気候にあります。夏は高温多湿、冬になると低温多湿という1年を通して発酵が進みやすい適度な湿気があること。さらには雪国という環境も発酵食品づくりに適しているのです。
たとえば「かんずり」は雪の上にトウガラシをさらす独特の製法でつくられています。トウガラシの強いアクを雪が吸収して甘みを引き出してくれるので、味はじつにまろやか。わたしの大好きな発酵食品のひとつです。
また、春になると山々から流れはじめる雪解け水は、ろ過された不純物のすくない水質なので日本酒の仕込み水としても利用されています。
妙高は全国でも有数の豪雪地帯。毎冬、大人の背丈以上に積もります。しかし、その雪はおいしい発酵食品をつくるのに欠かせない一面も持っているのです。